当社は酸化チタン、チタン酸バリウムを製造・販売する化学メーカーです。
しかし、どちらの製品も、皆さんには馴染がないモノでしょう。そこで、Q&A形式にて当社の扱う製品を解説いたします。
このQ&A以外にも酸化チタン工業会ホームページもご活用ください。
酸化チタンってどのようなモノなのですか?
酸化チタンってどんな形をしているの?
どのようなところで酸化チタンが使われているのですか?
酸化チタンの原料って何?
いったいどのような方法で酸化チタンができるの?
当社は、神戸工場にて主に硫酸法によるアナタース型の酸化チタンを生産しています。硫酸法プロセスは、次のとおりです。
1. 乾燥、粉砕工程
乾燥、粉砕してイルメナイト鉱石を40μm以下にします。
2. 溶解・静置・冷却分離工程
微粒化したイルメナイト鉱石を濃硫酸と混合し、蒸気等で加熱して反応させ、硫酸チタニールと硫酸鉄の混合した原液が生成されます。鉄粉やくず鉄を加えたのち、原液を静置・冷却することにより硫酸第一鉄(7水塩)を結晶化・晶出させます。
FeTiO3 + 2H2SO4 → FeSO4 + TiOSO4 +2H2O
3. 加水分解工程
この工程では硫酸チタニールを加水分解することにより、不溶性の水酸化チタンが析出します。この段階で酸化チタンの粒子形状・サイズがほぼ決定するため、非常に重要な工程と言えます。
TiOSO4 +2H2O → TiO(OH)2 + H2SO4
4. ろ過、水洗工程
加水分解工程で沈殿した水酸化チタンを濾過・水洗します。これにより製品の色に影響を及ぼす鉄・マンガンなどの不純物を除去します。
なお、硫酸を含む廃液は再利用とともに、中和して石膏として製品化します。
5. 焼成工程
水洗の終わった水酸化チタンは白色ケーキ状となり、ロータリーキルンに移して900~1000℃で焼成し、水分を飛ばし、酸化チタンとします。
TiO(OH)2 → TiO2 + H2O
6. 仕上工程
焼成した酸化チタンを粉砕し、微粒化したものが一次製品で当社ではTA100として販売しています。
さらに水に酸化チタンを分散させ、粗粒子を分離・乾燥させたもの(TA200、TA300)や使用目的別に表面処理(コーティング)を行ったもの(TA500)を二次製品としてユーザー各社へ提供しております。
チタン酸バリウムってどのようなモノなのですか?
チタン酸バリウムが有する電気的特性っていったい何?
チタン酸バリウムってどんな形をしているの?
どのようなところでチタン酸バリウムが使われているのですか?
「チタン酸バリウム」は超微粒の粉体にもかかわらず、セラミックス化したときに優れた電気特性を持っております。当社で生産した「チタン酸バリウム」はコンデンサの材料として供給され、最終的にパソコンやスマートフォン等に搭載されます。
いったいどのような方法でチタン酸バリウムができるの?